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第69期将棋名人戦七番勝負

07/16/2020 00:01:06, , 毎日新聞社

によって 毎日新聞社
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永世名人同士の対決となった第69期名人戦は、将棋の世界へ目を向けさせるのにこれ以上ない組み合わせでした。挑戦者の森内俊之十八世名人と羽生善治十九世名人という永世名人同士の対戦は、10ページに書かれているように中原誠十六世対大山康晴十五世名人戦以来、史上25年ぶり2度目となるそうです。竜王戦をはじめ、多くのタイトル戦となる棋戦があっても名人戦の重みは昔も今も変わることなく将棋界の最高位としてそびえ立っています。「小学4年生、10歳のときにデパートの将棋大会から始まった両者の対戦は、アマチュアから奨励会、そしてプロ棋士になっても続き、40歳になった今(47ページを引用 少し略) 名人戦の舞台で覇を競い合う」わけで、そのライバルとしてのお互いを知り尽くした2人の対戦は実にスリリングでした。ヘボな解説はやめにしますが、横歩取りという急戦をいどむのは両者のプライドの激突の表れでしょうし、相矢倉の手順は風格を感じさせました。最終戦の第7戦は、両者ともに自然体で臨むという精神面の強さが伺えました。そしてまたまた羽生の横歩取り8五飛に、森内の新山崎流の布陣に意地の激突を見てとりました。結果的には羽生が3連敗のあと3連勝して、最終戦に敗れて名人位を森内に奪還されるわけですが、終始斬新で攻撃的な指し手は読者を魅了しました。また森内の泰然自若とした受けの応対もまた最強棋士の矜持のようなものが伝わってきました。巻末に「森内新名人が振り返る七番勝負」のコメントが掲載してあります。読み物として感心したのは、芥川賞作家の朝吹真理子の「有限の裂け目、のぞく無限」でした。従来の観戦記のスタイルとは違う内容ですが、名人戦の深遠さを含蓄のある言葉で綴られており、対局の厳粛な雰囲気が伝わってくる名文だったと思います。

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